エコーガイドを用いた疼痛管理
エコーガイド下治療での疼痛管理
当院では、患者様お一人おひとりの症状に応じた最適な疼痛管理を行い、日常生活やスポーツへの早期復帰をサポートしています。
エコー(超音波)ガイド下での治療に加え、必要に応じてリハビリテーションも組み合わせることで、より高い治療効果を目指します。
ファシア(fascia)とは?
ファシアとは全身にある臓器を覆い、臓器の動きを滑らかにし、これを支え、保護して位置を保つシステムの事であり、筋•腱•靭帯•神経•血管•皮下組織など線維性構造の全てを含む言葉です。一般によく使われている「筋膜」とは筋肉の表面を包んでいる膜の事で、ファシアの一つです。
ハイドロリリースの目的と効果
ハイドロリリースとは、痛みの原因になっている異常なファシアに対して超音波診断装置(エコー)を使って 生理食塩水や局所麻酔薬などの薬液(液体)を注射し直接病変部にアプローチしてファシアの異常な状態を解消するする治療法で、注射後徒手(リハビリの手技)を追加することで治療効果はさらに高まります。
対象となる疾患や症状
- 頭や顔面:筋緊張性頭痛、顎関節症など
- 首や腕:肩こり、頚椎症、頸肩腕症候群、胸郭出口症候群、五十肩、肩関節周囲炎、テニス肘、ゴルフ肘、手根管症候群、腱鞘炎など
- 背中や腰:筋•筋膜性腰痛、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、腰椎すべり症など
- お尻から足:仙腸関節症、殿部の痛みやしびれ、坐骨神経痛、股関節や膝関節周囲の痛みやしびれ
日本整形内科学研究会HP(http://www.jnos.or.jp)より引用改変
神経ブロック
目的と効果
神経ブロックは、特定の神経に局所麻酔薬や抗炎症剤を注入し、一時的に痛みの伝達を遮断することで、強い痛みを和らげる治療法です。特に神経痛や急性の強い痛みに有効です。
施行方法
エコーガイド下で神経の位置を確認しながら、正確に薬剤を注入します。これにより、不必要な組織への影響を最小限に抑えながら、高い効果を発揮します。
エコーガイド下施行の利点
- 正確なターゲティング:エコーを用いることで、筋膜や神経の位置をリアルタイムで確認しながら施行が可能です。
- 安全性の向上:解剖学的特徴に合わせた施行ができ、副作用や合併症のリスクを低減します。
- 即時の効果確認:施術後の変化をその場で確認でき、必要に応じて調整を行います。
当院では、ハイドロリリースをはじめ、エコーガイド下での神経ブロックを取り入れ、必要に応じてリハビリテーションも組み合わせることで、患者様の痛みの改善を図っています。日常生活への早期復帰を全力でサポートいたしますので、どうぞお気軽にご相談ください。